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上原由莉さん

ピュアな食材をとればとるほど、自分の意識に気づくことができる

沖縄市にあるオーガニック市場てんぶすには、

いろいろな地域から、さまざまなバックグラウンドを持つお客さんが来店します。

「近所のスーパーではなく、どうしててんぶすを選んでくれるんだろう?」

「いつも元気なあの人、どんな人なんだろうな...。」

お客さんのことをもっと知りたくなった眞榮田代表は、店長の国吉さんを引き連れて、

常連の方々にお話を聞かせていただくことにしました。

 

第三回目は、体内のデトックス専門 クレンズカウンセラー、上原由莉さんです。

わたしたちの「自意識」はいったいどうやって生み出されているのか?

宇宙を舞台に人間を語る上原さんに魅了された、あっという間の一時間でした。

【眞榮田】

今日は上原さんがやってる活動をインタビューできたらなって思うんだけど。国吉さんも一緒に。

 

 

【上原】

あ、国吉さん!いつも肩が痛い...。

 

 

【国吉】

はい(笑)。よろしくお願いします。

 

 

【上原】

肩の具合どうかなぁって気になってました。

 

 

【インタビュアー】

よくお会いするんですね。

 

 

【上原】

てんぶすさんは、めちゃくちゃ行くんじゃないかな。パタッって行かない月は私が地方に遠征してるときくらいで。1週間に1回くらい行くこともありますね。娘のお稽古ごとのついでに寄ることも。

「リラックスした、遊び心のある少し適当な人」を地球上に増やしたい

【インタビュアー】

上原さんのご職業なんですけど、“体内のデトックス専門 クレンズカウンセラー”とは、どういうことをするのか教えてもらえますか?

 

 

【上原】

デトックスっていうのはいわゆる「健康」というジャンルの中のひとつではあるんですけど、デトックスしたその先に、より母体と繋がりやすい体内環境を作っていく、という仕事をさせていただいています。

 

【インタビュアー】

母体と繋がる、というのはどういう状態でしょう?

 

 



【上原】

デトックスやクレンズをすれば当たり前のように健康はついてくるんですけど、体を大切にお掃除、修復した結果、活性化され、眠っていた感性が目覚めていくような気がしているんです。そんな領域にみなさんが辿り着いた時、何か面白いことが起きるんじゃないかなと思っています。シンプルにエネルギーとエネルギーが直結するような肉体づくりっていうのを一番重要視していますね。
人間の人格で表現するなら「リラックスした、遊び心のある少し適当な人」。地球上にこういうゆったりとした人物がどんどん排出されれば面白いなと思って仕事してます。

【インタビュアー】

「リラックスした、遊び心のある少し適当な人」というとどんな人物なんでしょう?

 

 

【上原】

私のデトックスに対する興味は小学校4年生のときから始まってるんですね。現在の37歳まで断食や免疫力を勉強してきて、一番大切だと感じているのは、最新の学問やスキルで はなく、「リラックス」することでした。こういう遊び心のある、ゆったりされた方たちって、精神的に余裕がある分、神がかったアイディアとかを出してくださるんです。こういった態度から発想して作られた世界ってどんなものなんだろうって興味があって。

 

 

【インタビュアー】

もっとリラックスしていいんじゃないの?っていう観点の上に、上原さんのデトックスプログラムがあるんですね。

 

 

【上原】

そうですね。私がこのお仕事を通して伝えたいことは、実は「健康になろう」ではないんですよね。

 

「Get  back to your roots.」という、ご自身が生まれたシンプルな理由に立ち戻ってほしいということです。
今すごくサステナブルな動きが社会に求められていますけど、ひとりひとりがそれぞれのルーツに立ち戻ったときに地球環境がはじめて変わるんじゃないかなと思います。

 

地球環境を守ろうっていうのは、あくまで人間が地球に住めなくなるから言ってるわけであって。地球の意思が苦しいわけではないような気がしているんですね。宇宙っていうのは変化変容するものだと捉えているからなんですけど。だから、地球を守ろうって掲げていること自体ちょっと不自然に思ったりしています。本当は自分たちを守ろうじゃない?みたいな。

太陽なんていうのは意味不明なまま燃え続けているし、希望しかないんですよね。動物だって自分たちの死をすんなりと受け入れている。絶望を掲げているのは人類なんじゃないかと。私なりのサステナブルな活動っていうのがクレンズだったりするんですよ。もっとシンプルでいいんじゃない?っていうことですかね。

 

 

【眞榮田】

なんかわかる気がする。上原さんの言う「Get back to your roots.」を自分の言葉で言うと何になるんだろうって考えながら聞いてたんだけど。


仏教の「存在を爆発させる」っていう考え方に近いのかなって。人は生まれた瞬間に99%のエネルギーを発している。だから存在するだけで十分ではあるんだけど、1%が残ってるんだよね。その1%が仏教でいう「悟り」であり、その悟りを開くために必要なのは自分で自分の存在を爆発させること。



 

上原さんの言う「Get back to your roots.」は、言葉の印象以上に、もっと含蓄があるような気がしてる。存在を輝かせる、残り1%にかけるみたいな。そのかけ方は千差万別で自分にしかわからない、みたいな感じかなと思った。

不安になるほど食事を削らない

【眞榮田】

上原さんのクレンズプログラムではどういうことをするのかな?

 

 

【上原】

食事の面でいうと、食事を完全に抜くんじゃなくて軽いものにします。できるだけ種の純度が高いもの、薬剤を使っていないもの、なおかつ遠くから運ばれてきていないもの。この3つの条件を満たした食材を、塩とかお野菜の出汁といったシンプルな味付けでスープにするんですね。それを500ml、2種類用意していて、クライアントさんがお腹すいたよって言うタイミングでお出ししてます。人間って咀嚼しないと幸せを感じづらいので、自然栽培の季節のお野菜を噛むためだけに、片手に入る程度の量をお出しするんです。

 

それから、ブレンドしたハーブティーを500mlに、水は飲み放題。これは好きなタイミングで。初日はこんなメニューです。2日目は朝を迎えるので、ご希望で玄米のお粥か、お味噌汁をお出ししています。

 

不安になるほど食事の量を削らないっていうのがポイントですね。完全断食したがる方も多いんですけど、水だけと聞くと体って構えるんですよ。意を決するっていうのは時にデトックスの邪魔をする場合もあるなと感じています。

 

 

【インタビュアー】

よっしゃーやるぞ!って力むのが良くないんですか?

 

 

【上原】

よっしゃーっていうのもそうだし、もう逃げたいって感じることも。副腎でアドレナリンが分泌されてしまうんですね。内臓を休めてこそデトックスなのに、どこかの臓器が緊張していると体内の様々な液体の動きが不十分になるので、これくらいだったら目をつぶってもいいなって思えるメニュー構成にしています。

それでも1リットルのスープを飲まない方もいますよ。内臓が疲れてるとお腹空かないからなんですけど、その方の臓器の態度にレスポンスすることに努めています。

 

あとはマインドセットするために瞑想の時間と、体を動かすためにヨガかチベット体操。滝に行ったり海水浴したり、水行もあります。

 

 

【眞榮田】

海水浴も水行になるんだ?

 

 

【上原】

童心にかえってもらうために水とコネクトして頂くんです。

あとは、鍼灸治療(いれいはりきゅう院さん)でその方にあった食事とあってない食材を肉体の反応を通して観察していただく。こういうのがプログラムのひとくくりになってますね。

そのモヤモヤは、他人の集合意識にアクセスしてるだけ

【インタビュアー】

上原さんの話を聞いていると「童心にかえる」というのもキーワードなのかなと思いました。大人になるにつれていろんな経験とか外からの考えを吸収していくじゃないですか。そうやって積み重なってきたものを一旦削ぎ落とす感じですかね?

 

 

【上原】

削ぎ落とす。ほんとそうだと思います。シンプルになってもらえたら。

 

 

【インタビュアー】

上原さん自身がいろんなものに包まれてモヤモヤしてた時期ってありましたか?

【上原】

今でもモヤモヤしますね。モヤモヤするのってすごいナチュラルなことだと思います。自分の性格の癖だと思いがちなんですけど、自分から発しているものではなくて、人々から発せられる集合意識にアクセスしてるだけではないかと考えています。目には見えないけどWi-Fiの電波がとんでいるのと一緒で、人々の活きた感情も実は空気中に漂っている。そこに自分が通りかかって巻かれたときに、埋もれていたそれっぽい記憶を引き出したり、照らし合わせたりした結果、こういった意識や気持ちと繋がっていくのではないかと思います。

 

しかし、これは本質的な自分ではないと思うんです。

 

じゃあどういう状態が本来の自分なのか?それは、リラックスして、腹と肩の力が抜けているときが1番、真実の自分に近い状態なんじゃないかなって思います。 

 

 

【インタビュアー】

今の話に関連するかなと思うんですけど、てんぶすは「自然体」をテーマに会社を運営してまして。上原さんが思う「自然体」とはどういう状態だと思いますか。

 

 

【上原】

自然体という言葉で言えば、全てが自然体ですよね。着飾っている方も着飾ってない方も、地球環境がこういう状態にあることも、開発の進む都心部すらも、全て自然体であると捉えています。

 

 

【インタビュアー】

現状に対して下手に抗わないっていう意味ですかね?

 

 

【上原】

すごい無理している人も自然体だなって思いますし。この人の生きる自然体ってこういう形が自然体なんだなっていうふうに理解しますね。

 

 

【眞榮田】

今まで何人かに「自然体」について聞いてきたけど、上原さんの自然体が一番宇宙規模だね(笑)。

 

 

【一同】

(笑)

てんぶすは心を豊かにする

命のパーキング

【上原】

私の考察なんですけど、みなさん、今置かれている環境は自分自身でクリエイトできるものだって、もっと信頼していいと思うんです。自分自身っていうのは本当に安心安全な全てだと思っているんですね。

 

例えば環境と肉体に不調和が生じたとき、「集合意識というコンセントに自分でプラグを挿してるだけなんだ」って捉えられるようになると、自身のエネルギー源としてその環境や感情が必要ないときはプラグを挿さずにコードをブンブン振り回して遊んでたらいい。反対に楽しいと感じるならいろんな意識や次元にコンセントを挿したらいいし。

 

意識という次元の総図がわかると、もっと楽しめる社会、世界になっていくと思っています。

 

そういうときに重宝されるのがてんぶすさんみたいなお店なんじゃないかなって思います。なぜかというと、ピュアな食材を楽しんでとればとるほど、目では見えない面白い意識に気付けるようになると思うんですよね。

 

 

【眞榮田】

ピュアな子どもと遊んでると自分の汚れがわかる、みたいな感じ?

 

 

【上原】

そうですね。楽しんで美味しいものをセレクトした結果、体調が整い、心身ともに余裕が 生まれ、本来生まれもっていた感覚を思い出す時間につながるのではないかと思います。 そのキッカケ作りになるのがてんぶすさんみたいな企業だと思います。みなさんの意識改革につながるお店を作ってくださっているという印象ですよね。

 

 

【眞榮田】

今日ずっと話してて思うんだけど、世界を構築する源は、集合意識とか無意識とか、自分の意識にあって。エネルギーの整え方は自分なりにチョイスできるんだって気付くこと。それでいうと、うちに置いてる食養生は集合意識とか無意識とかにアクセスするひとつの手立てになるんじゃないかと思って。食養生と無意識とをつなげることをライフワークとしてやっていきたい。

 

 

【上原】

眞榮田さんが人々の意識改革を導く産婆さんのような立場なんだとしたら、すごい自由にやって頂きたいなって思うんです。産婆さん自身も出産の立会いに対して楽しんでもらえる内容であってほしい。

 

自分のことを助けることも難しいのに、誰かに気の利いたことやろうって結構おこがましい場合があるなって。それは自分の仕事を通して感じてるんですけど。

自分の体調を助けるために並べた何かが、誰かのお役に立ったときに、自己犠牲なく互いに助け合えたという命の輝きに繋がるんじゃないかなって。

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現代の食材は、品種改良や遺伝子組み換え、新しい農薬や肥料などの開発が進み複雑化しています。命を豊かにするにはやっぱり純粋なものを食べることってヒントになるなと。環境もクリーンだった戦前だったら、何も食材なんて選ばなくてよかったと思うんですが、今は多少の知識とテクニックが求められる。手放しでここに行けばいいもの買えるっていう場所の存在は本当に貴重。そういう時代の中で、てんぶすさんは命のパーキングみたいな感じですよね。

 

 

第四回目は、大学講師のユルヴァーグ・デイビッドさんです。

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